心臓血管外科Wet&Dry Labシュミレーター
先日、当科白水御代先生のDistalBypassOlimpicのご報告をしましたが、当教室では修練医トレーニング環境の整備・改善を行っています。
昨今、外科系診療科における若手教育を取り巻く状況は大きく変化しています。患者背景の高齢化及び複雑化による複合手術・ハイリスク症例の増加に加え、低侵襲手術の拡大に伴い若手修練医が適切なステップをクリアしながらどのように症例を経験していくのかが大きな課題となっています。そのような中で患者さんを危険に晒すことなく技術を習得する為のOff the Job Trainingが重要視され、実際の動物組織を使用したWetLabに加えて、シュミレーションキットを使用したDryLabの活用がなされています。
具体的には、年間3-4回のブタ心臓組織でのトレーニング及び人工心肺使用を含む動物での手術手技修練の定期カリキュラム化に加えて、ドライシュミレーター(MICSトレーニングキット、CABGシュミレーター「BEAT」、DaVinciシュミレーター等)をスタッフによる動画コンテンツを含めた教材として活用していく方針です。
我々医師は初期研修を終えれば基本的には各々一人の社会人であり、各教室や医局も修練医の身を預かる立場や教育を施す学校組織ではありません。一方で、かつての一部の徒弟制度のような“見て学ぶ“のみの一方的な関わりが、未来的な意味で持続可能な良い医療環境に繋がっていくのかは懐疑的な時代ともいえます。
教室理念の一端として、引き続き積極的に若手人材育成に力を入れその環境改善を行っていきます。
過去のOff the Job Training:
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